今日の待ち合わせは新宿駅。
新宿駅は出口が多いからと、あやなさんが分かりやすく新南口にある「Suicaペンギンの像」の前を指定してくれました。

些細なことですが、ありがたい気遣いです。

「みつけた～！」と元気な声。
あやなさんがニコニコしながら手を振ってくれます。

「新宿駅って出口が多いから迷わなかった？」

心配してくれるあやなさんに返せた言葉は「大丈夫…」の一言だけだったのですが、

よかった～！！」
とあやなさんは笑顔で返してくれました。

たったそれだけなのですが、なんだかその笑顔に少し緊張もほぐれような気が…。

あやなさんの持つ柔らかい雰囲気のせいなのか、少しほっとして心が落ち着ついてきます。
和やかなムードに包まれているような、そんな居心地の良さがあります。

「ごはん楽しみだね！でも、まだ時間あるからちょっとブラブラする？」

事前のやり取りで決めていた高島屋のレストラン街への移動中に、あやなさんから提案がありました。

たしかにそれもいいかなと思い、一旦の館内の散策タイムです。

そういえば、このところ洋服を新調していないこともあったので、「よかったら服を一緒に見てほしいかも…」と伝えてみると、

「もちろんだよー！」
と答えるあやなさんはファイティングポーズ。

ノリノリのやる気満々です！

ちょうどユニクロがあったので入ってみます。

「んーどれがいいかなあ」

「ねえ！みて！！かわいい猫ちゃん！」

「これはどう？かわいいし、いいかなと思うのだけど」

と差し出してくれたものの、ピンクだしキュートな雰囲気なのはあまり着たことはなく、、。

「あれ、あんまりかね？じゃあ…」

‍

「これなんてどう？」と出されたＴシャツはまたしても猫。
なんなら、だらけた体勢かつ真顔でこちらを見つめてきます！

「また猫！？」

思わず出た言葉に「たしかに～！！」と楽しそうに同意してくれるあやなさん。
「あはは」と大笑いをしています。


あやなさんは本当によく笑ってくれるので、つられてこちらまで笑顔になっちゃいます。

「あっ！これは！？」

爽やかなポロシャツです。いいかもしれません。

「それなら着られそう」
「うんうん！似合うと思う！」

せっかく選んでもらったし、これは買いです。
これからの時期にもよさそうなので、次のデートに着ていくのもアリかもしれません。

「ごはん屋さんあるかなー？？わくわく！」

レストラン街に移動してきました。

「ほうほう、これがここということは…」

「わ～い！着いた～！」

「やっぱり王道の小籠包は外せないよね！すごく美味しいみたいなんだよ～！」

今日のお店はあやなさんがこちらのリクエストに応えて見つけてくれたレストランです。


「何が食べたいですか？」と急に幼稚園の先生みたいなやわらかい敬語であやなさんから質問が来ました。

「オススメの小籠包は食べたいな」
「そうだよねぇ。これは“ぜったい”だよね～！」
「うん、“ぜったい”だね」

「あはは、“ぜったい”に食べよう！(笑)」
変なノリでまたまた笑顔です。

入店してしばらくすると、選んだ食事が届きました。
ランチということもあり2人ともセットを注文です。

「どうぞー」
と箸を渡してくれるあやなさん。気遣い屋さんです。

まずは小籠包から。

「あちっ！」

中の熱々スープが爆発しています。

「でも美味しい～！」

さらに、
「チャーハンも“うみゃーどん”！」

あやなさんの独特な言葉遣いも爆発中です！

「うみゃーどん？」
「そう！美味しいときによく使うんだ～！使ってみて！」

そう笑いながら言うので、担々麺を一口食べて、、、



「……う、うみゃーどん」

「おお！いいね！」
あやなさんも嬉しそうです。


なんだかもうすっかりあやなワールドに引き込まれているような気がしています。

食事を終えて、「今度は食後の散歩に」とあやなさんにおすすめされた新宿御苑に向かいます。

「わたし、日本庭園とか自然を感じられるところ好きなんだよね！庭園とか自然は好き？」
「庭園は初めてだからわからないけど、自然は好きかな」

それを聞いて安心した様子のあやなさんは、「わたしの好きなところでよかったか心配だったんだよね」と続けます。

でもあまりプランや行き先を考えるのが得意でない自分からすると、かえってありがたい。
積極的に提案をしてくれるので、任せても大丈夫なのだとむしろこちらが安心します。

「着いた！！」

さっそくチケットを購入し、中に入ります。

自然豊かな新宿御苑。
最近仕事に追われて自然を感じていなかったのでなんだか癒されます。

「自然の中を歩くのもなかなかいいよね！」
うん、たしかに。たまにはこういうのもいいのかもしれません。



「ねぇ！みて～」
あやなさんが小走りで向かった先には

「大きい木～！！」

あやなさんが小人に見えてきます。

「ぜんぜん手が回ってないね」と言ってみると、

ケラケラと笑いながら
「さすがに木のほうが大きすぎるんだよ～！(笑)」
と楽しそうに返してくれました。


またしばらく歩くと今度は大きな池が。

ふいに立ち止まるあやなさん。

「どうしたの？」そう声をかけると、
「大群がいる！！」と。


その言葉に池に目を落とします。

「うわっ！本当だ！！」
鯉の大群が池の片隅を占領するかのように泳いでいます。

「ふふっ驚くよね！」

想像以上の鯉に思わず声を上げてしまったこちらに対し、あやなさんはいたずらに笑っています。


「あっちには亀もいるよ！」

「亀ってああやって泳ぐんだねぇ～」

手足を動かしゆったり泳ぐ亀を見て少し心を落ち着かせ、また散策していきます。

「なんだかいい香り～！」

そう言ってあやなさんはバラの香りを確かめます。

「ねぇねぇ！嗅いでみて！」

そう促されるままバラの香りを嗅いでみると、
「ほんとだ。いい香り」

「いい香りって癒されるよね～！！」

「さっきは少しびっくりさせちゃったけど(笑)、新宿御苑に来てみてよかったね！すご～く癒された！！」


一人家で過ごすことも多く、出歩くことも少なくなっていた最近。
久しぶりのお出かけとなった今日だったのですが、自然やあやなさんの笑顔と振る舞いに触れることができ、充実した一日を過ごすことができた気がします。

それに洋服を選んでもらったし、それを着てまたどこかへデートに行くのもいいかもしれません。


今日のデートはまもなく終わり。
次はあやなさんとどんなところに行ってみようか。